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吹奏楽部の練習が辛い!?楽器へのモチベーションの保ち方!

吹奏楽部での練習がつらいと感じたら
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楽器以外でも尽きない悩み

吹奏楽部で活動をしている皆さん、こんにちは!
充実した毎日を送っていますか?
部活で練習していると、いろんな悩みがあると思います。
「がんばっているけど、なかなか上手く演奏できない……」
「難しいソロを担当することになって、プレッシャーが……」
そういった楽器に関する悩みは、誰もが抱えるもの。

吹奏楽コンクールや定期演奏会などで演奏する曲の楽譜が配られると、楽譜どおりに曲をきちんと吹けるよう、楽曲を「さらう」ことが求められます。
そのうち毎日のように合奏やパート練習が組まれるようになり、タテや和音を合わせる練習を繰り返すことになるでしょう。

「合奏で上手く吹けなくて、みんなに迷惑をかけないようにしないと……」
「みんなについていくのがやっとで、演奏を楽しむ余裕なんてない……」
練習が本格的になっていくうちに、だんだんそんな気持ちになってはいませんか?

さらに、部活やサークル中にいると、他の部分でも悩ましいことがたくさん浮かんできますよね。
先輩・後輩や仲間たちとの人間関係
勉強との両立
こうしたことが頭の中を占めてくると、練習にもなかなか身が入らなっていくのではないかと思います。
初めは楽しかったはずの楽器の練習が、どんどんルーティンワークのようになっていき、しまいには苦痛になってしまう、といった状況に陥ってしまうかもしれません。
特にトランペットの場合は主旋律を担当することが多く、目立つソロもたびたびあるので、プレッシャーも大きいでしょう。

楽器の練習が「面白くない」「重荷になっている」というとき、どうすればもう一度練習や演奏を楽しめるようになるのでしょうか。

「練習についていけない」と感じたら

海辺で一人たたずむ男性

吹奏楽部に限らず、部活というのは、必ずしも全員が「本心から」同じ目標に向かって一丸となっているわけではありません。
「全国大会出場!」といった高い目標を設定し、それに向けて全力で取り組んでいる人もいれば、「部活に入らなきゃいけないし、友達に誘われたからとりあえず入っただけ」という人もいるでしょう。
どんな部活でも、メンバー間に少なからず温度差というものはあります。

吹奏楽部においては「コンクールでの上位入賞」を目標に掲げる方は多いですし、コンクール以外のステージ演奏でも、より質の高い演奏レベルを求める方もいると思います。
でも、部員全員がそうした高い目標に向かっていこうとしているとは限りません
個々人の技量の格差はもちろんありますし、音楽への思い入れに関しても、小さい頃から楽器をやっていて吹奏楽曲やクラシックの曲に詳しい方もいれば、吹奏楽で演奏する曲には大して興味がないという方もいるはずです。

私は高校生のときに初めて吹奏楽部に入ったので、吹奏楽の曲はあまりよく知らず、定期演奏会などで演奏して一つずつ覚えていったような具合でした。
そうした曲の中でも「トランペットがカッコいいと思える曲」「トランペットを吹いていてテンションが上がる曲」は練習にも熱が入るのですが、そうでない曲になると途端にやる気をなくすという、アップダウンの激しいプレイヤーでした。
過去形でなく、今でもそういう傾向があるかもしれません(笑)

部活動では、顧問や部長の決めた方針には、部員は従わなければならないでしょう。
でも、その目標が高ければ高いほど、それに見合うだけの多くの時間と労力をかけなければいけません。
部活以外のプライベートの時間を犠牲にすることだってあるわけです。
全員が全員、目標達成のためにそこまで全力を尽くせるかといえば、疑問が残ります。

もしあなたの周りの仲間たちが崇高な目標に向かって全力で燃えていて、あなたが「ちょっとついていけへんわ……」と思ったとしても、無理はありません。
一人一人が自分なりの目標を立てて、自分のペースで少しずつ歩んでいくことに、何の問題もないはずなのです。

まして、楽器演奏は本来技術を競い合うものではなく、あくまで「表現」の手段
きっかけはどうあれ、せっかくその表現の手段を手にしたのです。
ですから、部として掲げる目標とは別に、あなたが一人の奏者として目指すことのできる「理想の姿」をイメージしてみてはいかがでしょうか。

「理想の姿っていっても……とてもプロにはなれないし、何を目指せばいいんだろう?」と思う方のために、次は演奏スタイルの考え方についてお話しします。

世界でたった一人のプレイヤー

例えば野球の場合だと、選手それぞれにタイプがありますよね。
バッターであれば、安打を量産するアベレージヒッターや、長打をガンガン放つスラッガー
ピッチャーなら、直球勝負の速球派や、変化球を駆使する技巧派、といった具合です。

楽器演奏の場合も、複雑なフレーズを弾きこなすテクニシャンがいる一方で、美しいメロディをドラマティックに歌い上げる奏者もいます。
どちらもその奏者固有のキャラクターや特性であり、優劣をつけられる類のものではありません。

また、吹奏楽ではさまざまなジャンルの楽曲を扱います。
管弦楽曲などのクラシックをはじめ、ジャズ、ポップス、歌謡曲、映画音楽など、幅広くカバーできるのが吹奏楽の魅力ですよね。
でも本来、これらのジャンルはそれぞれ奏法もリズムの取り方も異なっているのです。
トランペットも例外ではなく、同じトランペットでも、クラシックとジャズでは求められる音色からして全然別モノといっても過言ではありません。

トランペットを吹いている人は、恐らく世界中に何百万人といるでしょう。
その一人一人がそれぞれのジャンルで活躍し、さらに同じジャンルであっても、独自の演奏スタイル、独自の音色を持っているのです。
この記事を読んでいるあなたも、もちろんその中の一人。
あなたが今取り組んでいる曲と全く同じ曲を、世界のどこかで誰かが吹いているかもしれません。
でも、仮にその人がプロだとしても、あなたと全く同じ吹き方をすることは絶対にできないのです。

そんなふうに考えると、自分がトランペットという楽器を吹いていることに、吹奏楽部の一員という以上の意味があるように思えてきませんか?
そう。
トランペットという楽器を手にし、音を出せるようになった時点で、あなたはすでに世界で唯一の演奏者になっているのです。

理想となる音色を探そう

高校時代の私は、トランペットを吹くことに対して、それほど具体的な目標をもって臨んでいたわけではありませんでした。
好きな曲を、好きなように吹けたらそれでいい」と思っていた気がします。
自分の音の理想像が鮮明になったのは、大学で学生オーケストラに入ってからでした。
さまざまな交響曲や管弦楽曲の演奏でトランペットを吹き、またその参考とするために多くのCDを聴いていく中で、次第にロシアのオーケストラトランぺット奏者の音色に惹かれていくようになります。
そして「世界中のどんなトランぺッターも真似できない、一度聴いたら忘れられない音色を奏でる」という目標を持つに至りました。

こんなことを書くと「何言ってんだコイツ。プークスクス」と思われそうですが、学生時代の私は本気でそう考え、自分の音色に磨きをかけていったのです。
そして、3年生の時の定期演奏会でチャイコフスキーの交響曲のファーストトランペットを吹いた後、演奏を聴いていた大学の先生から「まさにロシアのトランペットだ!」という評価を得るに至りました。

高校時代の「好きな曲を、好きなように吹く」というスタンス。
大学時代に抱いた「誰もが一度聴いたら忘れられない音色」という理想像。
どちらも、その時期の私を支えてくれた大切な「軸」だったと考えています。
別に周りに宣言する必要はないのですから、どんな目標だっていいわけです。

自分のプレイヤーとしての理想像を掲げる上で、イメージするべきなのは「音色」です。
先輩や仲間の奏でる音を聴いて「ああいう音を出してみたいな」と思ったら、練習中に意識して耳を傾けるようにしてください。
また、いろんな音源を聴いて自分の好みの音を奏でる演奏者を探してみてください。
吹奏楽部にたいてい一人は、楽曲や演奏者に詳しい人がいるはずです。
そういう先輩や仲間に聞いてみて、音源を借りたり情報を得たりしてみるのも近道です。

楽器を吹く喜びを見出だそう!

吹奏楽部での練習が「周りについていくため」「みんなに迷惑をかけないため」の「ノルマ」になってしまっていたら、こんなにもったいないことはありません。
先ほども書いたように、楽器というのは表現の手段であり、あなたにとって最高の「武器」なのです。
画家が絵筆を握って思い描いた光景を真っ白なキャンバスに映し出していくように、演奏者は楽器を奏でることで自分だけの世界を表現できるのです。
今回は私の学生時代を例にしたのでトランペットを取り上げましたが、これはどんな楽器でも同じことです。

「私はそこまで、楽器が好きなわけじゃない」という方も、当然いることでしょう。
そういう方ならなおさら、ただただ「ハーモニーを作るために音程を合わせる」「みんなとずれないようにタテをそろえる」「楽譜の指示どおりに演奏する」「音を外さないようにする」といった練習の繰り返しは、苦痛になるのではないでしょうか。

みんなと一緒に音楽を作り上げることは、素晴らしいことですし、充実感もあります。
苦しく、辛い練習を乗り越えて本番のステージを成功させたときの達成感は、とてつもなく大きいものでしょう。
でもそうした「充実感」や「達成感」が、全員にとって、それまで課せられた「我慢」や「苦痛」に見合うものだなんて、誰にも保証できません
卒業した後二度と楽器を手にしなくなるなんてことになったら、本当にもったいない限り。
なぜなら楽器演奏は、生涯楽しむことができる趣味だからです。

誰もが理想のプレイヤーになれるのが、楽器の本当に素晴らしいところです。
あなたも「練習が辛い」と感じたら、みんなとはちょっと違うところに目を向けてみませんか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回の私の話が、皆さんのトランペットライフに少しでも役立てば嬉しいです!

ABOUT ME
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古閑らいこう
トランペット歴25年。小学校でマーチングバンド、高校で吹奏楽部、大学で学生オーケストラに所属し、トランペットを担当。現在は地域の子どもたちの指導にあたっているほか、ビッグバンドのコンサート等で年に数回演奏を披露。

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