トランペットってどんな楽器?
音楽や楽器に興味があって、「吹奏楽やってみたいなー」と思っている皆さん。
どの楽器を演奏してみたいですか?
吹奏楽には、たくさんの楽器が使われています
これまで楽器をやったことがない人にとって、聞いたことのない楽器も多いことと思います。
誰もが知っているような楽器でも、
「難しいのかな?」
「ちゃんと吹けるようになるかな?」
といった疑問があるのではないでしょうか。
ここでは、トランペットという楽器の特徴について、
私自身の経験を踏まえてお話ししていきたいと思います。
忙しい方のために、トランペットの特徴と大変なところについて、簡単にまとめてみました。
①吹奏楽の花形!
②柔らかい音も出せる
③持ち運び・メンテナンスが楽
④いろんなジャンルで使われている
①音を出すのが難しい
②ミスをすると目立つ
③ライバルが多い
トランペットの特徴!
まずは、トランペットという楽器の特徴についてお話しします。
特徴①:吹奏楽の花形!
トランペットといえば、誰もが思い浮かべるのが、
ファンファーレなどでよく聞く、あの高くて煌びやかな音色だと思います。
あの輝かしい音色は、他の楽器では出すことのできない、トランペットの最も大きな個性の一つです。
そのため、吹奏楽ではほとんどの曲で、どこかの部分でメインメロディを吹いています。
ソロを吹く機会も、他の楽器に比べて非常に多いですね。
また、非常に大きな音を出せることから、
楽曲の中で盛り上がる部分(ポップスでいうところのサビ)では、ほぼ間違いなくトランペットの出番がやってきます。
こうした特徴を持っていることから、トランペットは
アルトサックスやフルートなどとともに、吹奏楽で主役を演じる楽器の一つだといえます。
特徴②:柔らかい音も出せる
トランペットが活躍するのは、ファンファーレや激しい曲調の楽曲だけではありません。
柔らかく、温かみのある音も出すことができます。
昔、「金曜ロードショー」のオープニングで使われていた
「フライデー・ナイト・ファンタジー」が、トランペットの柔らかい音色を生かした代表曲です。
同じ金管楽器でマイルドな音といえば、真っ先にホルンが連想されますが、トランペットの音はホルンよりも輪郭がはっきりとしています。
このため、スローテンポの曲やバラード調の曲でもよくメインメロディが割り当てられます。
特徴③:持ち運び・メンテナンスが楽
楽器を扱う上で意外と重要なのが、大きさや重さです。
吹奏楽部の普段の練習は、学校の音楽室などが使われますが、
定期演奏会やコンクールの本番は、コンサートホールや市民会館などで行われます。
練習でも、学校外のホールや体育館などを使う機会があります。
こういう時、当然自分の楽器を運ばなくてはいけません。
ご存じのとおり、トランペットはそれほど大きくも重くもないので、持ち運びで苦労することはほとんどありません。
また、トランペットの材質は金属で、構造も比較的シンプルですから、日常のメンテナンスがとても楽です。
これに対して、木管楽器の多くは温度や湿度に敏感であり、構造も複雑なため、日頃から念入りな手入れが必要ですし、保管場所にも気を使います。
運搬やメンテナンスの労力が少ないのは、楽器をやる上では大きなメリットといえます。
特徴④:いろんなジャンルで使われている
日常生活の中で、あなたの周りで流れている音楽に少し耳を傾けてみてください。
テレビ番組やCMで使われる音楽、ショッピングの時に店内で流れる音楽、そして、ゲームや映画、Youtube動画などのBGM……
注意して聴くと、トランペットの音が入っている曲の多さに気が付くのではないでしょうか。
大げさかもしれませんが、誰もが1日1回はトランペットの音を耳にしていると思います。
それくらい、トランペットはいろんなジャンルで使われています。
吹奏楽はもちろん、オーケストラ、ジャズ、ポップス、演歌、歌謡曲、映画音楽……競馬のファンファーレや野球応援でもお馴染みですよね。
このため、トランペットを吹きこなせるようになれば、
さまざまなジャンルの音楽に参加することができるようになります。
このようにトランペットはとても素敵な楽器ですが、いろいろと苦労もあります。
トランペットのココが大変!
大変なところ①:音を出すのが難しい
トランペットという楽器は、「難しい」というイメージを持たれがちです。
その原因の一つとして、実際に音を出すまでの大変さがあるように思います。
トランペットには「マウスピース」と呼ばれる吹き口があり、ここに唇をつけて、唇を振動させながら息を吹き込むことで音を出します。
他の金管楽器でも、音を出す仕組みは同じなのですが、
トランペットの場合はこの吹き口が小さいために、音を出すのが難しいのです。
初めてトランペットを手にして、すぐに「まともな音」を出せた人は、私も見たことがありません。
焦らず、正しい手順を踏めば、誰でも音を出せるようになります。
でも、演奏で聴かせられるような「まともな音」が出せるようになるには、時間がかかります。
こうした楽器の特性上、「疲れやすい」のも特徴です。
トランペットを何年も吹いてきた人でも、長時間連続で吹き続けるのは、至難の業。
「難しい」というイメージは、このような点から生まれたのではないかと思います。
大変なところ②:ミスをすると目立つ
トランペットの音は、とても目立ちます。
上手く演奏できている場合は大変気持ちいいのですが、
その反面、音を間違えると誰にでもわかってしまうという「諸刃の剣」でもあります。
目立つということは、それだけたくさんの人の注目を集めるということですから、
聴いている人みんなにミスをしたことが知られる、ということになります。
これが「本番のステージでソロを吹く」となると、「あがり症」の人にとってはもう大変。
実際、本番で緊張しすぎて思うように音が出なくなってしまったトランペット吹きを、私はこれまで何人も見てきました。
緊張の克服法については、別の記事で書いていますので、不安な方はぜひご一読ください。
大変なところ③:ライバルが多い
数ある楽器の中でも、トランペットは人気が高いといえます。
ということは、それだけ演奏している人も多い楽器だということになります。
スポーツの世界でも、競技人口の多いスポーツでは上位に行くのが難しくなります。
日本では、野球やサッカーは膨大な数の人々が取り組んでいる競技ですから、
プロの選手になれるのは、そのうちのほんの一握りだということがわかるかと思います。
トランペットも、幼少の頃から練習をしている人がたくさんいます。
楽器をやっている人なら「他の人より上手くなりたい」と誰もが思うところですが、
トランペットという楽器では、ライバルがそこら中にいることになります。
楽曲のメインメロディやソロパートは、吹きたい人が誰でも吹けるわけではありません。
自分の吹きたいソロを、泣く泣く他人に譲らないといけないという、非情な現実を突き付けられることも多いのです。
逆に考えれば、自分よりも上手な人がいくらでもいるということは、それだけ他人から学ぶ機会が頻繁にある、と考えることもできます。
そんなふうにポジティブにとらえられれば、同じ楽器の愛好者がたくさんいるというのは、そんなに悪いことではありません。
トランペットが難しい楽器といわれる理由については、こちらの記事をご覧ください。
トランペットは、こんな人におすすめ!
私の経験上、「トランペットが向いている」と思われるのは、こんな方たちです。
・とにかく目立ちたい!
・伴奏よりメインメロディを奏でたい
・大学生・社会人になってからも楽器をやりたい
特に、「高校卒業後も続けやすい」というメリットは大きいです。
大学でも吹奏楽サークルはたくさんありますし、ジャズバンドやオーケストラがある大学もありますから、進学を機に違ったジャンルに挑戦してみるのも一つの手です。
また、アマチュアの吹奏楽団やジャズバンド、オーケストラなどは
地方にもたくさん団体がありますから、社会人になってもトランペットを吹く場はすぐに見つかるはずです。
私も、大学ではオーケストラ、現在はビッグバンドに参加し、トランペットを吹き続けています。
ここまで読んでみて、
「自分にピッタリ!」
「どうせ楽器をやるなら、ずっと続けていきたい」
と思った方は、ぜひトランペットを手にしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回の私の話が、皆さんの音楽人生に少しでも役立てば嬉しいです!