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【吹奏楽】楽器に才能は必要?自分が下手だと思い込んでいる人へ!

楽器に才能は必要?落ち込んでいる人へ
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「自分には楽器の才能がない」と思っている人へ

日々楽器の練習に励んでいる皆さん、こんにちは!

さて、練習を積み重ね、楽器をある程度演奏できるようになってくると、だんだん自信がついてくると思います。
同時に、さまざまな悩みやコンプレックスも生まれてくるようになります。

自分には楽器の才能がないのかなぁ……」と思ってしまっている人へ、私自身が学生時代に経験したエピソードを交えて、落ち込んでしまったときの考え方をパターン別にお話ししていきます。

楽器をやっていてこんな気持ちになったら

しゃがみこんで悩む女性

①どんなに練習しても上手くなれない

皆さんには、「あんなふうに楽器を吹けるようになりたい」と思った「憧れの存在」や「目標となる存在」はいますか?

あなたが、吹奏楽部や大学のサークルやロックバンドに入って、楽器を初めて触った頃。
基本を教えてくれた先輩は、あなたの目から見ると楽器がものすごく上手な人だと思えたはずです。
でも、日々練習を繰り返して曲を演奏できるようになってくると、余計にその人が遠い存在に感じるようになるのではないでしょうか。
そうすると、「自分はいつまでたっても上達しない」「あんなふうに演奏できる気がしない」といったように考えてしまいがちです。

実はそれこそが、あなたが上達したという証拠です。

練習を積み重ねていくと、徐々に高度なテクニックも求められるようになりますし、今まで経験しなかった楽器の難しい部分も体感することになります。
上手な先輩や仲間が何気なく奏でていたフレーズも、実は「意外と難しいことをやっていたんだ」ということがわかるようになると思います。
「自分と他人のレベルの差」に気付くいうことは、それだけ自分のレベルが上昇したということの証でもあるのです。

②自分は他の人よりも下手だと思う

自分と同じ楽器をやっているプロの方の演奏を聴いたことがある方は、きっと「上手いなぁ」「さすがだなぁ」と感動したことでしょう。
一方で、聴いている人には「プロだから上手なのは当たり前」という意識があるはずで、同じ楽器に取り組んでいるからといって、自分の演奏レベルと比べるということは少ないと思います。
いわば、「一般人とはレベルの違う世界」に住む人を目の当たりにしているわけです。

しかし、自分の身近にいる人となると、話は変わってきます。
プロは「異世界の住人」ですが、同じ部活やサークルの仲間、あるいは他校のライバルなどは、本来「自分と同じレベルにいる人」です。
その中で抜きんでて楽器が上手な人がいれば、自分のレベルと比べざるを得なくなります
「あの人に比べて、自分はなんて下手なんだろう……」という気持ちは、ここから生まれてきます。

部活やサークルやバンドに入らず、ずっと一人こもりきりで楽器を練習している場合は、「自分が下手だ」とはあまり思わないはずです。
自分との比較対象はプロくらいしかいないですし、プロに比べて下手なのは当たり前なわけです。
例えばエレキギターを弾いている人の場合、よほど意識の高い人でないと「イングヴェイのように上手く弾けない……」なんて悩まないでしょう。

自分の演奏レベルに悩むのは、比較的近いレベルにいる先輩や仲間やライバルが、周囲に存在しているからこそなのです。
上達するためには、それはむしろ望ましい環境にいるといえます。
悩んだり、落ち込んだりすることが一度もなく、楽器が上手くなった人なんてほとんどいません。
(世界は広いので、全くいないとは言い切れませんが)

難しいことですが、レベルの高い人が身近にいることをできるだけポジティブにとらえ、その人の演奏から学んでいけるようにしましょう。

③努力しても上手くなれる自信がない

私が大学で学生オーケストラに所属していた時、同級生でヴァイオリンが非常に上手な女性がいました。
ここでは仮に「A子さん」と呼ぶことにします。
弦楽器についての知識がほとんどなかった当時の私には、A子さんは「プロ級」の腕前に感じられました。
実際、私たちが3年生になった時に、A子さんは私たちのオーケストラのコンサートミストレスになっています。

そのA子さん、演奏レベルの高さは周囲の誰もが認めるところで、みんなを引っ張っていくリーダーシップも持っていました。
その分、オーケストラの団員たちに要求するレベルも非常に高かったのです。

ある時、ヴァイオリンパートの後輩の練習姿勢について、A子さんはこんなことを言いました。

「私が今のレベルになったのは、1日8時間練習していたから。みんなももっと練習すれば、絶対上手くなる!

これを聞いた私は、「A子さんの演奏技術は、壮絶な努力で培われたのか」と素直に感心していました。
ただ、同じパートの後輩の立場からすると、どうだったでしょうか。
私たちのオーケストラは、基本的には同じ大学の学生の集まりでしたから、楽器経験は人によってまちまちでした。
ヴァイオリンを弾いている人は大勢いましたが、小さい頃からレッスンを受けてきた人もいれば、大学生になって初めて楽器に触れた人も多かったのです。
コンピューターRPGのキャラクターに例えると、レベル50越えの人が何人かいる一方で、LV1の人もたくさんいるわけです。
プロのレベルを99として、A子さんのレベルを仮に80くらいとします。
レベル80のA子さんの言葉は、果たしてレベル一桁の後輩たちに響いたのでしょうか。

A子さん LV80
A子さん LV80
みんなも努力すれば、私みたいになれるよ!
後輩 LV3
後輩 LV3
は、はい……(震え声)

こういう感じだったのではないかと、私は考えています。

A子さんの名誉のためにフォローすると、A子さんは自分が凄まじい努力の果てに今のレベルに到達したという経験を、素直に後輩たちに伝えたかっただけだと思います。
「何でもっと練習しないの!?」ということではなく、「練習すれば、絶対上手くなれるよ!」という励ましの言葉だったのだと。

とはいえ、レベル3の初心者からすれば、レベル80のA子さんはとても手が届く存在だとは思えないはずです。
ゲームなら時間さえかければレベルを上げることは誰にでもできますが、楽器はそうとは限りません。
練習すれば上手くなるのは確かですが、練習時間に比例して上達するわけではないのです。

でも、こういう考え方もできます。
当時レベル80のA子さん(今はもしかしたらレベル99かもしれません)も、レベル1だった時代は確実に存在したのです。
レベル一桁時代のA子さんを知っている人なら、レベル80の時に初めて出くわした人に比べれば、ずっと身近な存在に感じられると思います。
そういう人なら、例えばレベル50くらいに上達したA子さんの演奏を聴いて、「練習すればこんなに上手くなれるんだ!」と実感できるのではないでしょうか。

A子さん LV50
A子さん LV50
♪♪♪(演奏中)
幼馴染 LV10
幼馴染 LV10
すごい……努力すれば、あんなに上手くなれるんだ!

世界的に活躍しているプロでも、最初からレベル99だった人は絶対にいません
これは断言できます。
A子さんの後輩たちが「今の自分は、昔のA子さんなんだ」という考え方ができていれば、A子さんの言葉も素直に受け止められたのだと思います。
実際に、彼女の後輩の中で、今では素晴らしい腕前になっている人もいるのかもしれません。

あなたの身近にスーパープレイヤーがいたとしたら、「今の自分は、レベル10の時代のあの人と同じだ」と考えてみてはいかがでしょうか。
プロの演奏家になるのは大変難しいことですが、誰でもある程度のレベルには到達することができるのです。

かといって、くれぐれも焦りは禁物です。
練習をし過ぎて疲れたら、必ず休んでください。
休むこともまた、上達するため大切なステップです。
「毎日練習しているのに、ちっとも上手くなれない!」というときの考え方については、こちらの記事でお話ししていますので、よろしければ読んでみてください。

「音楽の才能」は結果論!

「楽器は、才能がないと上手くなれないの?」という疑問には、明確に「No」とお答えできます。
才能という言葉は、その道でプロになった方や、全国的、世界的に有名になった方に使われるべきものだと思います。
いわば、後付けの結果論。
才能がないと上手になれないのではなく、上手になった人は才能があったということなのでしょう。
「自分には才能がないから、きっと上手くなれない」と考えて諦めるのは、今より上のレベルに到達するチャンスを自分から放棄してしまうことになってしまいます。

最初からレベル99だった人は、絶対にいません。
上のレベルに行こうとすれば、悩みやコンプレックスはつきものです。
諦めずに、楽しんで、一歩一歩進んでいきましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回の私の話が、皆さんの音楽人生に少しでも役立てば嬉しいです!

ABOUT ME
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古閑らいこう
トランペット歴25年。小学校でマーチングバンド、高校で吹奏楽部、大学で学生オーケストラに所属し、トランペットを担当。現在は地域の子どもたちの指導にあたっているほか、ビッグバンドのコンサート等で年に数回演奏を披露。

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