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トランペットが上手くなるためのたった2つの条件!

トランペットが上手くなるためのたった2つの条件
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トランペット上達のために、まず考えること

全国のトランぺッターの皆さん、こんにちは!
今日も元気に、練習に取り組んでいるでしょうか?

「がんばっているのに、なかなか上手くなれない……」と悩んでいる方も多いと思います。
楽器をやっている以上、「上達したい」と思うのは当然のこと。
「今のままでいいや」と考えていたら、練習にも身が入りませんからね。
毎日真面目に練習しても、自身の上達が実感できないとき、「どうすれば上手くなれるんだろう?」と考えるのは、ごく自然なことです。

トランペットを吹き始めて、ある程度の期間練習を積んでいれば、基本的な技術は身についていることでしょう。
その上で「リップスラーがうまくできない」「狙った音に上手く当たらない」といった具体的な課題が見えているならば、日々の練習でそれらを一つ一つクリアしていけばいいわけです。
身も蓋もない言い方をすれば、練習によってそうした「課題解決」を一つ一つ積み重ねていくほかに、上達の道はないということになります。

でも、中には「同じ時期にトランペットを始めたはずなのに、自分よりもずっと上手い人がいる」という人もいるかもしれません。
同じ曲を吹き、同じような練習メニューをこなしていても、人によって上達の度合いに差が出てくるというのはよくあることです。
「自分とあの人とで、いったい何が違うのか?」
こういう場合、「才能」という言葉をつい使ってしまいがちになりますが、中高生ですでにプロ級の腕前でもない限り、楽器に「才能」というものは関係ありません

あるいは、自分自身の課題が見えていない方もいらっしゃるでしょう。
基本的な吹き方は一通りできるし、曲も練習すればそれなりに吹ける。
でも、何かが足りない――
「どうすればもっと上手くなれるのか」という根本的な疑問が、そこで生まれてきます。

トランペットがもっと上達するために考えるべきことは、実は「たった2つ」しかありません
その2つについては、理由も含めて順を追って説明する必要がありますので、しばしお付き合いいただけたら幸いです。

ではここで、試しにイメージしてみてください
先ほどお話しした「トランペットが自分よりも上手な人」のことです。
同学年にそれほど上手な人がいなければ、先輩や後輩でも構いません。
コンクールや定期演奏会で聴いた別の学校の生徒さんや、あるいはプロの方でもいいです。
「あの人、上手だなぁ」と思った人のことを、そのトランペットの音を、頭の中で思い浮かべてみてください

では、お尋ねします。
あなたは、どうしてその人を「上手だ」と思ったのですか?

「どうすれば上手くなるか」は二の次!

坂を駆け上がる男性

「いやいやいやいや、トランペットが上手い人は一目瞭然でしょ!」と思った方もいらっしゃるでしょう。
でも、演奏者にはいろいろなタイプがいます。
どんなに上手な人でも、得意な曲や苦手な曲があるはずです。
そして、聴く人によっても演奏の受け取り方はさまざまです。
あなたが上手だと感じたプレイヤーも、他の人が聴いたら「大したことないじゃん」と思うかもしれません。

つまり「楽器が上手な人」というのは、聴く人が「ここがすごい!」と思う要素を持っている人なのです。
陸上のトラック競技のように「このタイムで走れたらトップレベル」といった基準があるわけではなく、また一律に順位を決められるものでもありません。
確かに、オールマイティに何でもこなすプレイヤーも存在します。
一方で、そういった人は音楽的な観点からすると「特徴がない」といったマイナス評価をされることもあるわけです。

ただ漠然と「あー、もっと上手になりたいなぁ。どうすれば上手になれるかなぁ」と考えているうちは、どれだけ練習しても上達できません
継続して練習すれば、技術は誰でもある程度までは身に付きます。
が、その先に待っている壁を超えることは、決してできません。
なぜなら「あなたが思う上手な演奏」が、どういうものなのかが見えていないからです。
「ゴールがどの方向に、どれくらい遠くにあるのかわからない」のに、やみくもに走り回っているのと同じ状態だといえるでしょう。

ゴールがどれかわからない
ゴールがどれかわからずに走り続けるランナーの図


「どうすれば上手くなれるか」を知る前に、考えなければいけないこと。
それは、「どう上手になりたいか」ということなのです。

ではここでもう一度、あなたが「上手だと思う人」のことを、思い浮かべてください。
そして、改めてお聞きします。

あなたは、その人の「どういった部分が上手」だと感じましたか?

「上手い人」ってどんな人?

トランペットを演奏する人

トランペットが上手だといわれる人は、次のような特徴で評価されることが多いです。

トランペットが上手い人の特徴

①高い音が出せる
②速くて細かいフレーズが吹ける
③良い音で吹ける

特徴①:高い音が出せる

高い音を難なく出すのは、トランペット吹きの永遠の夢
……と言ったら大げさかもしれませんが、やはり「トランペットといえば高音」というイメージはついて回りますよね。
ハイトーンが連続する曲を楽々と吹いている人を目の当たりにすると、感心を通り越して妬ましくなることさえあるはずです。

高音を出せることが評価される理由の一つは、上手さの指標としてわかりやすいということだと思います。
「俺、ハイDだったら何とか出せるよ」
「マジ? 俺はハイCが限界だなぁ」
みたいな会話、トランぺッターなら結構ありがちですよね?
「走り幅跳びで何メートル飛べるか」といった比較の仕方に似ている感じがします。

高い音が出せる直接のメリットは、演奏できる曲の幅が広がるということにあります。
五線譜のはるか上に音符が書いてあるような楽譜を見ると、大抵の人は「無理じゃー!」と諦めてしまいますが、ハイトーンを吹ける人ならレパートリーにできるわけです。
カラオケで高いキーの曲を歌えるのと同じですね。

特徴②:速くて細かいフレーズが吹ける

八分音符や16分音符がずら~っと並んでいる、アレですね。
木管楽器の楽譜には細かい音符が頻繁に出てきますが、トランペットでも時々曲芸みたいな難曲にお目にかかることがあります。
そういった超絶技巧曲を吹きこなしてみせると、楽器経験のない人にも「上手さ」が伝わりやすいですね。
トランペットが難しい楽器だと思っている人であれば、なおさら感心するでしょう。

速くて細かい動きができる能力も、演奏できる曲の幅を広げる要素の一つです。
特にソリストを目指すなら、必須といえるかもしれません。

特徴③:良い音で吹ける

トランペットの「良い音」というのは、聴く人の「好み」によって異なってきます。
輝かしい音、鋭い音、柔らかい音、厚みのある音……トランペットはさまざまな音色を出せる楽器ですから、聴く人がどんな音を好むかによって、奏者への印象はガラリと変わってくるわけです。
柔らかくうっとりするような音色が好きな人が、耳をつんざくファンファーレを聴いたら「うるせえー!!」と不快感を露わにすることでしょう。

ただし、「良い音」と評価される音色には共通点があります。
それは「安定している」こと。
吹いている本人が柔らかい音色と思っていても、か細くて消え入りそうな音は決して評価されません
同じく「割れた音」や「破裂音」は誰が聞いてもうるさくて不快なだけで、「鋭い音」と評価されることはないのです。

安定していることを前提として、あなたが「良い音だなぁ」と感じたなら、それはあなたが目指すべき音なのだといえるでしょう。

上手くなるための2つのポイント!

トランペットが「上手だ」といわれる要素について、ここまでお話ししてきました。
上に挙げたもの以外にもいろいろとありますが、ここでは主な特徴ということで3つに絞っておきます。

さて、お待たせしました。
トランペットが上達するための「たった2つ」のポイントを、ご紹介します!

①「上手な自分」をイメージする
②「今の自分」を自己分析する

ポイント①:「上手な自分」をイメージする

あなたが今、トランペットが上手な人の演奏を聴いて「すごいなぁ」と感じるのは、上で挙げた3つの特徴のうちのどれでしょうか。
「高い音が出せる」ことだとしたら、あなたは高音を難なく出せるプレイヤーになりたい、ということになると思います。
「速くて細かいフレーズが吹ける」ことであれば、細かい音符が連続するような難易度の高い曲を、自由自在に吹きこなせることに憧れを持っているのでしょう。
「良い音で吹ける」ことだとすれば、トランペットの独特のサウンドに強く惹かれているのではないかと思います。

「全部!」という欲張りさんは、ちょっと落ち着きましょう(笑)
確かに、上記の全てを兼ね備えたトランぺッターはたくさんいらっしゃいます。
でも、その全てをいきなり手に入れることは、誰にもできません
まずは、あなたにとっての「理想の演奏」の方向性を明確化することが大切です。
陸上競技の例えでいえば、どの種目に出るかを決める段階ですね。
短距離走と長距離走では鍛えるべき筋肉が全く違いますし、トレーニング方法も異なってきます。
ただ漠然と「速く走りたい」と思うだけでは、効率的な練習はできません。

トランペットでどういう演奏ができるのが、自分の理想の姿なのか。
「上手い人」の演奏に自分の姿を重ね合わせてみて、思うとおりの演奏をしているあなた自身の姿をイメージしてみてください。
その際、あなたが演奏してみたい楽曲があれば、その曲を吹いている姿を思い浮かべてみると、より具体的なイメージができるはずです。
音色を磨きたい方は、CDなどの音源を聴いて自分の手本となるサウンドを頭の中に響かせながら、曲の練習をするといいでしょう。

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ポイント②:「今の自分」を自己分析する

「理想のプレイヤー」となった自分の姿はイメージできたでしょうか?
それでは次に、「現在の自分」に目を向けてみましょう。
「理想の自分」と「現在の自分」を比較すれば、今後どんな練習を、どのくらいすれば良いのかが明らかになってくるはずです。

例として、あなたが自在にハイトーンを吹く姿を理想とする場合で考えてみます。
そして現在のあなたを「ハイB♭」(チューニングB♭の1オクターブ上)を出すのもやっとくらいのレベル、と仮定します。
この場合、将来的には「『ハイB♭』以上の高音も楽々吹ける」という状態になりたいはずです。

この楽々」というのが、実は重要なポイント
あなたの理想とする自分は、ハイトーンを出すときに「顔を真っ赤にして」吹いているでしょうか?
違いますよね?
「チューニングB♭」より下の音を吹くときと同じように、少しも力むことなく高音を吹いているのが理想のはずです。

ここで焦って、何が何でも今すぐハイトーンを出そうとしてしまうと、全身全霊でハイトーンを絞り出そうとしてしまいがちです。
そしてある程度高い音が出せてしまうと、「高音が出せるようになった!」というだけで満足してしまうことになりかねません。

これは、自分が理想とする状態を明確化しきれていないことに原因があります。
将来的に目指すべき理想像ではなく、手を伸ばせばすぐに届きそうな目標に飛びついてしまうのですね。

「『ハイB♭』以上の高音も楽々吹ける」という姿を目標に据えるのであれば、まずは「ハイB♭」を安定して出すための練習をすればいい、ということになります。
それができるようになれば、あとは同様にして少しずつ自分の音域を広げていけばいい、という方向性が見えてきますよね。
「理想の自分」と「現在の自分」のギャップこそが、上達するための練習の中身と練習量を決める基準となるわけです。

とはいえ、自分の演奏を自分で客観的に判断するのは、なかなか難しいものです。
他の人、できればプロの方に演奏を聴いてもらい、自分の特徴や足りない部分を教えてもらってアドバイスを受けるのが、上達への一番の近道といえます。
「EYS音楽教室」では、自分と相性の合う講師の方を選べるうえに、自分の予定に合わせてレッスンスケジュールを組むことができます。
無料体験もできるので、今の自分の演奏についてアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか?

あとは精進あるのみ!

トランペットがもっと上達したくて練習しても、なかなか思うように前に進めないのは、練習の方向性が定まっていないことに原因がある場合が多いと考えています。

書籍やネットでは「すぐに上手くなる練習法」といったコピーを謳って、さまざまなやり方が紹介されています。
しかし、その中身は基礎練習の繰り返しであったり、吹くときの姿勢といった細かいアドバイスであったりします。
読んでいる人によって、演奏レベルも吹いている姿勢も千差万別なわけですから、一律に「これが正しい練習法!」「これが正しい姿勢!」というものは存在しないはずなのです。

基礎練習が大切なのは否定しません。
ただ「何のための練習なのか」を理解しないまま取り組んでいると、練習の効果は半減します。
ロングトーン一つとっても、やり方はさまざまあるのです。
それは「何を目的とした」ロングトーン練習なのかによって、方法が変わってくるからです。

また、昔であれば多くの管楽器奏者が「腹筋を鍛えろ!」と言われていたことと思いますが、これも「何のためにやるのか」がわかっていなければ、全くの無駄といっていいトレーニングです。

「これをやれば上手くなる!」という具体的な練習方法は、はっきりいってありません

逆にいえば、「理想の自分」の姿を明確に思い描いた上で、「現在の自分」を見つめ直す、このプロセスを踏んだ上で設定した目標ならば、方向性を誤ることはないのです。
この方法論で考えた場合、人によっては「基礎練習を一からみっちりやり直す」ということが必要になってくることもありえます。
でも、それはその人にとって本当に必要な練習なのですから、単に教本を手渡されて何も考えずに繰り返す基礎練習とは、実用度がまるで違ってきます。

こうしてしっかりと目標を定めても、ときには壁にぶつかることもあります。
そういうときはいったん休んで、落ち着いて「理想の自分」と「現在の自分」を見つめ直すことをおすすめします。

トランペットに限らず、自分の思いどおりに楽器を演奏できるのは、素晴らしいことです。
あなたがいつか理想のプレイヤーに限りなく近づき、たくさんの人にステキな音を届けられる日が来るよう、祈っています!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回の私の話が、皆さんのトランペットライフに少しでも役立てば嬉しいです!

ABOUT ME
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古閑らいこう
トランペット歴25年。小学校でマーチングバンド、高校で吹奏楽部、大学で学生オーケストラに所属し、トランペットを担当。現在は地域の子どもたちの指導にあたっているほか、ビッグバンドのコンサート等で年に数回演奏を披露。

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