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【吹奏楽】合奏練習が怖い?!克服への3ステップ!

苦手な合奏を克服する方法
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毎日楽器練習に励んでいる皆さん、こんにちは!
そしてお疲れさまです!
さて、コンクールや演奏会に向けて曲を仕上げていくために、個人練習やパート練習を積み重ねていくのはとても大事ですね。
でも、吹奏楽部の練習といえば、やはり「合奏練習」の光景を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、この合奏練習に対して、「怖い」「緊張する」という苦手意識を持っている方が、少なからずいらっしゃるようです。
かくいう私も、今現在いい歳した大人なのですが、つい最近まで合奏に苦手意識を感じていました。
今でも、合奏というと少し構えた気持ちになってしまいます。
今回は、このように「合奏に臨むのが怖い」と思っている方のために、克服するための方法を解説していきます!

合奏練習とは?

マリンバ

まずは、合奏練習とはどういったものなのかについて、お話ししていきます。
「合奏」というのは、複数の楽器奏者が一つの楽曲を一緒に演奏することです。
広い意味では、吹奏楽やオーケストラ、アンサンブルなどの演奏は、全て「合奏」ということになります。
吹奏楽コンクールや定期演奏会では、ステージ上でこの合奏をすることになりますので、本番を想定して演奏者全体で演奏する練習を「合奏練習」と呼ぶわけです。
練習規模という視点では、「個人練習」、「パート練習」、「セクション練習」と人数が増えていき、最終的に「合奏練習」に行き着く、という言い方もできますね。
学校によっては「全体練習」と呼ぶこともありますし、プロオーケストラが本番前に合奏をすることは「リハーサル」と呼ばれています。
指揮者の動きに合わせて、数十人の奏でる楽器の音が、一つになる――吹奏楽やオーケストラの醍醐味ともいえる瞬間です。

合奏練習の目的

吹奏楽部で合奏練習を行う目的は、いくつかあります。
ここでは3つに絞って簡単にご紹介することにしましょう。

①テンポや強弱の解釈の統一

大抵の楽曲は、楽譜上でテンポや音の強弱が指定されています。
しかし、テンポ記号は「Andante」や「Allegro」など、あいまいな表現であることも多いですよね。
この場合、実際にはどれくらいの速さで演奏するのか、全てのパートで共通した認識を持っておかなくてはなりません。
「♩=120」のように具体的に指定されていても、その速さで演奏することがレベル的に難しいこともあります。
その場合も同様ですね。
強弱についても、「フォルテ」「ピアノ」といった指定は大雑把なものですから、実際にどれくらいの大きさで演奏したら良いのか、全体のバランスをみて各パートの音量を考える必要があります。
こうしたことを確認するのが、合奏の大きな意義の一つです。

②課題の確認

吹奏楽の合奏では、木管楽器、金管楽器、打楽器の全員で楽曲を演奏するわけですが、初回の練習で最初から最後までスムーズに演奏できることは、めったにありません。
それなりのレベルの楽曲であれば、必ずどこかに技術的に難しい部分が出てきます。
テンポや拍子、調が楽曲の途中で変わる場合もあります。
このように、全体で演奏するとつかえてしまう部分、個人練習やパート練習を重点的に行うべき部分など、今の課題を明らかにして今後の練習方針を決めていくのも、合奏練習の主な目的です。

③「タテ」「ピッチ」をそろえる

吹奏楽において、演奏の完成度を高める2大要素、それが「タテ」と「ピッチ」です。
「タテをそろえる」とは、パート同士の演奏の速さとタイミングを合わせること。
「ピッチ」とは、主にハーモニーを奏でるときの音程のことを指します。
初めて合奏をするときは、たいていこの2つが全く合わず、ぐしゃぐしゃな演奏になってしまうものです。
合奏練習を繰り返すことによって、タテとピッチが徐々に合うようになり、練度は高まっていきます。
特に吹奏楽コンクールへ向けた練習では、この反復練習をどれくらい多く実践できるかが入賞へ向けての大きなカギとなります。

合奏練習が怖い!その理由

頭を抱える女性

以上が合奏練習の主な目的です。
こうして改めて考えてみると、本番の演奏に向けた非常に大切な練習ですね。
では、なぜそんな大事な合奏練習を「怖い」と思ってしまうのか。
理由をいくつか考えてみましょう。

①上手く演奏できないことへの不安

中学校や高校の吹奏楽部は、全員が熟達した演奏技術を持っているわけではありません。
自分なりに精一杯練習しても、どうしても上手く演奏できない部分は出てきます。
個人練習であれば、速くて難しい曲でも、テンポをゆっくりにするなどして自分のペースで練習できます。
また、みんな自分の練習に集中していますから、お互いの音にそこまで注意を払わないことが多いと思います。
しかし、合奏練習では全員が一斉に演奏しますから、ミスをしたり音符を追えなかったりすると、他の人にバレてしまいます
こうなると気まずいですし、自分がみんなの足を引っ張っているような、申し訳ない気持ちになる人もいるかもしれません。
トランペットなどの目立つ楽器、ソロのある楽器の人などは、なおさらプレッシャーを感じてしまうでしょう。

②怒られるかもしれない不安

学校によると思いますが、顧問の先生や先輩の指導が厳しい場合もあるでしょう。
ちょっとしたミスで怒声が飛んでくる……なんてことは、今どきあまりないかもしれませんが、何度も同じミスをしたり、指示どおり演奏できなかったりすると、厳しい指摘を受けてしまう、ということはありがちです。
自分のせいばかりでなく、他の部員やパートが怒られているときも、あまり良い気分ではありません。
「今日も怒られるのかな……」なんて考えると、合奏練習が憂鬱になるのも分かります。

③「一人吹き」の恐怖

「今のところ、ちょっと一人で吹いてみてくれる?」
吹奏楽部で活動している中で、こう言われる瞬間ほどの恐怖は他にない――という方も多いのではないでしょうか。
通称「一人吹き」とも「一人弾き」とも呼ばれる、公開処刑です。
先生、先輩、同級生、後輩、みんなの視線を浴びながら、無伴奏で一人で吹かされる(弾かされる)――この致死量に値する緊張感は、実際にその場にいたことがある人でなければ実感できないでしょう。
この「一人吹きの刑」により、吹奏楽経験者のうち4人に一人が精神に深い傷を負い、刑を喰らったことがない人でさえ2人に一人が共感性羞恥をおぼえ、いたたまれない気持ちに苛まれた経験があるとのことです(※ウソです)。

かくいう私も、高校3年生の時の合奏練習で、吹奏楽コンクール自由曲のトランペットソロを何度も一人で吹かされた挙句、顧問の先生に「下手くそ」と罵られた苦い経験があります。

余談ですが、吹奏楽の楽器の配置では、トランペットやトロンボーンが後列になることが多く、この「一人吹き」をさせられると必然的に他の部員が全員自分の方を振り向くため、恐ろしいまでの「見せしめ」感を味わうハメになります。

合奏への苦手意識を克服する方法

3ステップ

若干個人的感情が入りすぎたかもしれませんが、合奏練習に苦手意識をおぼえる理由としては、おおよそ以上のようなことではないでしょうか。
しかし、すでにお話ししたように、合奏練習はとても大切な練習です。
苦手意識を抱えたままではその効果も半減してしまいますし、何より演奏する楽しさ、部活の楽しさも失われてしまいます。
合奏に対する「怖い」という気持ちを克服し、演奏をもっと楽しむためには、どうしたら良いのか。
ぜひ、次の3ステップを踏まえて練習に臨んでみてください。

①合奏練習をプラス方向に考える

合奏では、個人練習だけでは分からなかったことをたくさん知ることができます。
たとえば、長い休みの後の入り方。
しばらく自分の出番がないと、休みの小節数を数え間違えて飛び出したり、逆に入りそこねたりしがちです。
でも、合奏では自分が吹いていない部分も他のパートは演奏していますから、他の楽器に耳を傾けると自分が次に入るための「目印」が分かることがあります。
「アルトサックスのメロディーが始まってから2小節後に入れば良いのか」みたいな感じですね。

自分自身の課題、パートの課題も見えてきますから、指摘を受けたとしても恥ずかしいなどと思わず、自分の糧にしていきましょう。
筆記用具を必ず準備して、アドバイスを忘れないようにメモを取りながら合奏に参加してくださいね。

②不安要素をできるだけ取り除く

合奏で不安になるのは、曲の中で自分が苦手な部分がある場合が多いのではないでしょうか。
合奏前に、個人練習を繰り返して完璧に吹きこなせるようになれば良いのですが、みんながみんな、練習を重ねれば上手くなれるわけではありません。
何より、今どきの中高生は忙しい。
納得いくまで練習できる時間なんて、なかなかないでしょう。
それでも、「自分なりにベストを尽くした」と自信を持って言えるのであれば、合奏練習で上手くいかなくても何も恥ずかしいことはありません
合奏で見えた課題を解決できるように、またがんばっていけば良いのです。
自分のペースで、できるだけ苦手を潰していきましょう。

③失敗を恐れない

やはり、これが一番だと思います。
どんな楽曲も、最初から完璧に演奏できる人はいませんし、どんなに練習したとしても、納得がいくようなレベルに到達できるとは限りません。
合奏練習で何を言われようと、どんなミスをしようと、別に構わないのです。
最終的に、本番演奏で満足のいくような演奏ができれば良いわけですし、もっと言えば、たとえ本番で大きなミスをしたってどうということはありません
これからの人生、ずっと演奏を楽しみながら生きていくことの方がずっと大事です。
どーんと構えて「これが自分の音だ!」というくらいの気持ちで合奏に臨めるのが、一番なのです。
もちろん、自分の課題を把握して、常に上達を目指す気持ちを忘れないようにしましょう。

合奏なんて怖くない!

悩み解決

最後に、一つエピソードを思い出したのでお話しします。
大学時代、学生オーケストラで一緒に演奏していた後輩に、ちょっとしたアドバイスをしたことがありました。
それに対して、その後輩は、申し訳なさそうに「足を引っ張らないようにがんばります」と言ったのです。
私はすかさず「『足を引っ張ってるかも』なんて考えなくて良いんだよ。自分が楽しんで演奏するのが一番」と返しました。
他のみんなに迷惑をかけないように……そんな気持ちで合奏に臨んでいる吹奏楽部員の方は、案外多いのかもしれません。

でも、ちょっと視点を変えてみるだけで、演奏をする楽しさは全然違ってきます。
みんなと一緒にハーモニーをを奏でる、分厚い吹奏楽のサウンドの一員になる、それだけで貴重な体験です。
吹奏楽は協調性も大事ですが、「音楽」をやっているのですから、自分自身が楽しむことが第一です。
恐れず、慌てず、エンジョイしましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回の私の話が、皆さんの音楽人生に少しでも役立てば嬉しいです!

ABOUT ME
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古閑らいこう
トランペット歴25年。小学校でマーチングバンド、高校で吹奏楽部、大学で学生オーケストラに所属し、トランペットを担当。現在は地域の子どもたちの指導にあたっているほか、ビッグバンドのコンサート等で年に数回演奏を披露。

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